December 04, 2025

福岡参院選データが示す静かな地殻変動(音声とグラフによる解説)

以下は英語音声

(01_Japan_s_New_Political_Map_Explained)

(02_japan_s_quiet_democratic_collapse_fukuoka_data)

(03_Fukuoka_Vote_Data_Reveals_Hidden_Economic_Anxiety)



Screenshot20251203at231156 Screenshot20251203at231227

対応分析(参院選2025年福岡、選挙区選出議員選挙)


候補者名 略号
かわもと.健一 KWM
しもの.六.太 SHM
とみなが.正博 TMN
な.す.敬.子 NAS
中.田.ゆうこ NKD
伊.藤.博.文 ITO
古.川.あおい FRK
山.口.ゆうと YMG
村.上.成.俊 MRK
松.山.まさじ MTS
森.けんたろう MOR
沖.園.リ.エ OKS
野田.くによし NOD
[1]  "門司区"   "小倉北区" "小倉南区" "若松区"   "八幡東区" "八幡西区"
[7]  "戸畑区"   "東区"     "博多区"   "中央区"   "南区"     "城南区"
[13] "早良区"   "西区"     "大牟田市" "久留米市" "直方市"   "飯塚市"
[19] "田川市"   "柳川市"   "八女市"   "筑後市"   "大川市"   "行橋市"
[25] "豊前市"   "中間市"   "小郡市"   "筑紫野市" "春日市"   "大野城市"
[31] "宗像市"   "太宰府市" "古賀市"   "福津市"   "うきは市" "宮若市"
[37] "嘉麻市"   "朝倉市"   "みやま市" "糸島市"   "那珂川市" "宇美町"  
[43] "篠栗町"   "志免町"   "須恵町"   "新宮町"   "久山町"   "粕屋町"  
[49] "芦屋町"   "水巻町"   "岡垣町"   "遠賀町"   "小竹町"   "鞍手町"  
[55] "桂川町"   "筑前町"   "東峰村"   "大刀洗町" "大木町"   "広川町"  
[61] "香春町"   "添田町"   "糸田町"   "川崎町"   "大任町"   "赤村"    
[67] "福智町"   "苅田町"   "みやこ町" "吉富町"   "上毛町"   "築上町" 

Screenshot20251203at115359_2025_20251204214701Screenshot20251203at213815_20251204214801Screenshot20251203at120754_20251204214801Screenshot20251203at121210_2025_20251204214801Screenshot20251203at181202

[参考]
2つのグラフ(利益剰余金と人件費、生産性と実質賃金)
対応分析(参院選2025年福岡、選挙区選出議員選挙)
福岡参院選データが示した“3つの異変”:市部も郡部も揺らす、新たな政治潮流とは

|

December 03, 2025

【解説】福岡参院選データが示した“3つの異変”:市部も郡部も揺らす、新たな政治潮流とは

2025年の参議院福岡選挙区は、自民・公明が議席を維持するという、表面上は安定した結果となった。しかし、地域別得票データを対応分析(Correspondence Analysis)によって可視化すると、従来の政治地図では説明しきれない三つの異変が浮かび上がる。本稿では、72地域の相対得票率にもとづく分析から、その変容の核心を整理する。
Screenshot20251203at231156

Screenshot20251203at231227_20251207142401

 

候補者名 略号
かわもと健一(国民民主党) KWM
しもの六太(公明党) SHM
とみなが正博(日本誠真会) TMN
なす敬子(社会民主党) NAS
中田ゆうこ(参政党) NKD
伊藤博文(日本維新の会) ITO
古川あおい(チームみらい) FRK
山口ゆうと(日本共産党) YMG
村上成俊(NHK党) MRK
松山まさじ(自由民主党) MTS
森けんたろう(日本保守党) MOR
沖園リエ(れいわ新選組) OKS
野田くによし(立憲民主党) NOD
 [1] "門司区"   "小倉北区" "小倉南区" "若松区"   "八幡東区" "八幡西区"
 [7] "戸畑区"   "東区"     "博多区"   "中央区"   "南区"     "城南区"  
[13] "早良区"   "西区"     "大牟田市" "久留米市" "直方市"   "飯塚市"  
[19] "田川市"   "柳川市"   "八女市"   "筑後市"   "大川市"   "行橋市"  
[25] "豊前市"   "中間市"   "小郡市"   "筑紫野市" "春日市"   "大野城市"
[31] "宗像市"   "太宰府市" "古賀市"   "福津市"   "うきは市" "宮若市"  
[37] "嘉麻市"   "朝倉市"   "みやま市" "糸島市"   "那珂川市" "宇美町"  
[43] "篠栗町"   "志免町"   "須恵町"   "新宮町"   "久山町"   "粕屋町"  
[49] "芦屋町"   "水巻町"   "岡垣町"   "遠賀町"   "小竹町"   "鞍手町"  
[55] "桂川町"   "筑前町"   "東峰村"   "大刀洗町" "大木町"   "広川町"
[61] "香春町"   "添田町"   "糸田町"   "川崎町"   "大任町"   "赤村" 
[67] "福智町"   "苅田町"   "みやこ町" "吉富町"   "上毛町"   "築上町"  
Screenshot-20251207-at-74603Screenshot-20251207-at-74822 Screenshot-20251207-at-75537

『対応分析入門:原理から応用まで』(Sten-Erik Clausen著、藤本一男氏の訳・解説、オーム社、2015年)の94-100ページを参照。

対応分析(参院選2025年福岡、選挙区選出議員選挙)


1. 都市部に存在する「主要投票パターン」

Screenshot-20251208-at-120741

対応分析は、ここでは、候補者と地域との関係を視覚化する手法として使われている。分析の中心となった「第1軸」は、全体の約51%の変動を説明する主要な傾向として抽出された。

この軸の右側には、古川あおい(チームみらい)、かわもと健一(国民民主党)、森けんたろう(日本保守党)の3候補が位置し、これらの支持は福岡市の博多区・中央区に集中していた。利便性や豊かさを重視する“都市型の価値観”が背景にあるとみられる。


2. しかし、都市部最多得票は別の候補だった

Screenshot-20251208-at-135244

ところが、実際に博多区・中央区で最も得票率が高かったのは、この3候補ではなかった。最多得票は、対応分析では目立たなかった参政党の中田ゆうこ候補だった。

Screenshot20251203at115359_2025120311560 Screenshot20251203at213815

対応分析はあくまで「パターンの類似性」を示すため、軸上で主要位置を占めることと得票の多さは一致しない。それでも、中田候補が都市部で最多得票を獲得した事実は、"都市型のメインストーリーとは異なる"価値観が多数派を形成した可能性、あるいは、都市の豊かさの裏側にある不満層の存在を強く示唆している。


3. 参政党支持は都市部と非都市部を同時に浸食している

中田候補の支持は都市部にとどまらない。都市部とは対照的な非都市部の添田町や川崎町でも、地元組織が優位な地域にもかかわらず、4位・3位と一定の票を獲得していた。

Screenshot20251203at120754 Screenshot20251203at121210_2025120312140

これは、参政党支持が従来の「都市=リベラル / 農村=保守」(あるいは「都市=革新 / 農村=保守」)という政治地図を超えて広範に拡がりつつあることを意味する。


静かに進む“地殻変動”

Screenshot-20251204-at-153629
参政党作成憲法案の一部

参政党の公式文書には、国民主権や立憲主義と整合しない内容が含まれ、また、排外主義的と評価される主張を掲げている。その支持が都市部・非都市部の両方に広がる現象は、政治に関心を持つ市民として見逃すことができない。この新たな潮流が今後の日本政治にどのような影響を及ぼすのか。注視が必要だ。

本稿のデータは地域ごとの相対得票率に基づくものであり、個票データ(年齢・所得・職業など)を含まないため、有権者の動機や価値観を直接的に読み取ることはできない。しかし、都市・非都市の双方で参政党支持が伸びているという結果は、近年の経済的状況と関連している可能性がある。

もしかすると、以下のような経済学者の指摘が、この「極端な言説の政治勢力」の台頭を説明するものかもしれない。

「儲かっても溜め込んで、実質賃金の引き上げも、人的資本投資にも慎重な大企業が長期停滞の元凶であることを明らかにしました。」
「イノベーションには収奪的なものと包摂的なものの二つのタイプがあって、前者は恩恵が一部の人に偏り、むしろ多くの人を苦しめます。」
「マクロ経済環境の下で、長期雇用制の枠外にいる人々がとりわけ苦境に陥っているから、日本版の『忘れられた人々』がアンチ・エスタブリッシュメント層を形成し、極端な言説の政治勢力を支持し始めているのではないかと心配されます。」
-- 河野龍太郎『日本経済の死角:収奪的システムを解き明かす』(ちくま新書、2025年2月)

|

対応分析(参院選2025年福岡、選挙区選出議員選挙)

2025年参議院選挙の福岡選挙区における選挙結果の定量的な分析を扱っています。具体的には、対応分析という統計手法を用いて、選挙区内の72の地域と13名の候補者の得票数との関係を詳細に調べています。分析結果は、特定の候補者群の得票に影響を与える第1軸が全体の変動の約51%を占めることを示唆しており、特にこれらの候補は博多区と中央区の有権者からの支持が厚いことがわかります。

 

Screenshot-20251203-at-231156

 

Screenshot-20251203-at-231227

 

Screenshot-20251207-at-74603_20251207124401Screenshot-20251207-at-74822Screenshot-20251207-at-75537

『対応分析入門:原理から応用まで』(Sten-Erik Clausen著、藤本一男氏の訳・解説、オーム社、2015年)の94-100ページを参照。

 

候補者名 略号
かわもと健一(国民民主党) KWM
しもの六太(公明党) SHM
とみなが正博(日本誠真会) TMN
なす敬子(社会民主党) NAS
中田ゆうこ(参政党) NKD
伊藤博文(日本維新の会) ITO
古川あおい(チームみらい) FRK
山口ゆうと(日本共産党) YMG
村上成俊(NHK党) MRK
松山まさじ(自由民主党) MTS
森けんたろう(日本保守党) MOR
沖園リエ(れいわ新選組) OKS
野田くによし(立憲民主党) NOD

 [1] "門司区"   "小倉北区" "小倉南区" "若松区"   "八幡東区" "八幡西区"
[7] "戸畑区" "東区" "博多区" "中央区" "南区" "城南区"
[13] "早良区" "西区" "大牟田市" "久留米市" "直方市" "飯塚市"
[19] "田川市" "柳川市" "八女市" "筑後市" "大川市" "行橋市"
[25] "豊前市" "中間市" "小郡市" "筑紫野市" "春日市" "大野城市"
[31] "宗像市" "太宰府市" "古賀市" "福津市" "うきは市" "宮若市"
[37] "嘉麻市" "朝倉市" "みやま市" "糸島市" "那珂川市" "宇美町"
[43] "篠栗町" "志免町" "須恵町" "新宮町" "久山町" "粕屋町"
[49] "芦屋町" "水巻町" "岡垣町" "遠賀町" "小竹町" "鞍手町"
[55] "桂川町" "筑前町" "東峰村" "大刀洗町" "大木町" "広川町"
[61] "香春町" "添田町" "糸田町" "川崎町" "大任町" "赤村"
[67] "福智町" "苅田町" "みやこ町" "吉富町" "上毛町" "築上町"

古川あおい(チームみらい)、かわもと健一(国民民主党)、森けんたろう(日本保守党)などの候補者得票率がかかわる軸が、第1軸で、全体の変動の約51%を反映している。このような候補に惹き付けられる有権者がもっとも多いのは、グラフからわかるように、博多区と中央区のようだ。 (次の表でctrは、「軸への寄与」、cos2_Dim1は、「軸の寄与」、cos2_cumは「累積寄与率」をそれぞれ意味する。)

Screenshot-20251208-at-120741
Screenshot-20251203-at-115359_20251203115601

Screenshot-20251203-at-213815

Screenshot-20251203-at-213137

Screenshot-20251203-at-215916

Screenshot-20251203-at-120754

Screenshot-20251203-at-121210_20251203121401

Screenshot-20251203-at-181202

Screenshot-20251203-at-215929

Screenshot-20251208-at-135244

上記の表では「数字:市町村番号、NKD_Percent:中田候補の相対得票率、Dim1:第1軸座標、cs2_cum:累積寄与率」となっている。

第1軸では、古川あおい(チームみらい)、かわもと健一(国民民主党)、森けんたろう(日本保守党)と比較すれば目立つ存在ではなかったが、意外なことに、博多区も中央区も、中田ゆうこ(参政党)の得票率がもっとも高い。なお、対照的に、第1軸の左側に位置する添田町と川崎町は、前者では、松山まさじ(自由民主党)、後者では、しもの六太(公明党)の得票率が高い。1位ではないが、中田ゆうこ(参政党)の得票率が、添田町では4位、川崎町では3位であることがわかる。さらに例を挙げれば、東峰村では、1位は松山まさじ(自由民主党)であるが、2位が中田ゆうこ(参政党)である。

国民主権や立憲主義と整合しないと評価される憲法草案を公表し、「日本人ファースト」というスローガンを掲げる参政党が都市部でも非都市部でも台頭してきているということになる。


Screenshot20251205at223512

 

Screenshot20251205at222533

Screenshot-20251207-at-122806

考察

【定量分析の主要結果】

本分析で抽出された第1軸(Dim1)第2軸(Dim2)の定量的な結果は以下の通りである。

1. 軸の説明力(固有値)

対応分析の結果、全変動に対する各次元の寄与率は以下の通りであった。

  • 第1軸 (Dim1): 固有値は 0.0177 であり、全変動の 50.59% を説明する。この軸が投票パターンの最大の構造的差異を捉えている。

  • 第2軸 (Dim2): 固有値は 0.0083 であり、全変動の 23.74% を説明する。

2. 第1軸(Dim1)への候補者の寄与 (ctr)

投票行動の構造を示す第1軸(Dim1)の形成に最も貢献度の高かった候補者(行の寄与率: ctr)は、軸の両極に位置する以下の候補者群である。

候補者(略称) 軸への寄与度 (ctr) 軸上の位置
KWM (かわもと健一) 29.91% 正の極(右側)
SHM (しもの六太) 17.76% 負の極(左側)
NOD (野田くによし) 11.99% 負の極(左側)
FRK (古川あおい) 11.03% 正の極(右側)
MTS (松山まさじ) 10.58% 負の極(左側)
MOR (森けんたろう) 7.60% 正の極(右側)

3. 中田候補(NKD)の特異な位置と信頼性

参政党の中田候補(NKD)は、第1軸の座標が 0.079 と正の側に位置し、軸への寄与度(ctr: 5.79%)は中間的である。

特筆すべきは、Dim1の説明力(cos2: 0.679)が非常に高い点であり、この軸におけるNKD候補の位置が統計的に信頼できることを意味する。これは、NKD候補の支持層が特定の都市部(中央区、博多区)だけでなく、広範囲な地域で一定の構造的傾向を持って浸透しているという解釈(都市部・非都市部を跨ぐ浸透)を定量的に裏付けている。

NKD候補の地域別相対得票率の上位地域を見ると、福岡市内の中央区(地域番号9: 20.64%)、東区(地域番号10: 18.45%)、博多区(地域番号8: 18.14%)といった都市部の中心地が含まれている。これらの地域は、 Dim1の正の極(右側)に位置するFRK、KWM、MORといった無所属・新しい勢力の候補者群の支持が厚い地域と傾向を共有している。 しかし同時に、得票率上位には須恵町(地域番号45)、粕屋町(地域番号 48)や新宮町(地域番号46)といった都市近郊や非都市部の地域も混在している。これらの地域は、伝統的に既存政党への支持が強い地域や、地域性が高いと見なされがちな地域である。
このことは、中田候補が主張する「国民主権や立憲主義と整合しないと評価される憲法草案」「日本人ファースト」といった特定の政治的メッセージが、地域性を超えて、既存の政治に不満を持つ幅広い層に訴求している可能性を示唆する。



【解説】福岡参院選データが示した“3つの異変”:市部も郡部も揺らす、新たな政治潮流とは(ブログ版)
福岡の選挙データから明らかになる3つの意外な事象(note版)
【参院選2025福岡選挙区】「指定席」こじ開けた参政 上位5人の結果分析(西日本新聞、2025年7月22日)

 

|

December 01, 2025

県内72地域の、男女別投票率、候補者相対得票率の相関行列(参院選2025年福岡)

Screenshot-20251201-at-201413
  投票率男 投票率女 かわもと健一 しもの六太 とみなが正博 なす敬子 中田ゆうこ 伊藤博文 古川あおい 山口ゆうと 村上成俊 松山まさじ 森けんたろう 沖園リエ 野田くによし
投票率男 1.00 0.93 0.15 -0.53 0.28 -0.04 -0.11 0.10 0.13 -0.37 -0.39 0.45 0.02 -0.31 0.11
投票率女 0.93 1.00 0.25 -0.47 0.24 -0.13 0.04 0.20 0.23 -0.37 -0.45 0.29 0.14 -0.30 0.03
かわもと健一 0.15 0.25 1.00 -0.57 0.28 -0.34 0.74 0.77 0.86 -0.01 0.02 -0.52 0.88 -0.20 -0.26
しもの六太 -0.53 -0.47 -0.57 1.00 -0.31 0.51 -0.43 -0.24 -0.53 0.33 0.34 -0.22 -0.52 0.51 -0.26
とみなが正博 0.28 0.24 0.28 -0.31 1.00 -0.02 0.24 0.10 0.34 -0.16 -0.14 0.16 0.21 -0.30 -0.27
なす敬子 -0.04 -0.13 -0.34 0.51 -0.02 1.00 -0.38 0.06 -0.36 0.11 0.38 0.01 -0.32 0.42 -0.39
中田ゆうこ -0.11 0.04 0.74 -0.43 0.24 -0.38 1.00 0.60 0.66 -0.21 0.06 -0.53 0.72 0.07 -0.20
伊藤博文 0.10 0.20 0.77 -0.24 0.10 0.06 0.60 1.00 0.64 -0.01 0.16 -0.55 0.74 0.13 -0.49
古川あおい 0.13 0.23 0.86 -0.53 0.34 -0.36 0.66 0.64 1.00 -0.01 -0.10 -0.49 0.89 -0.33 -0.16
山口ゆうと -0.37 -0.37 -0.01 0.33 -0.16 0.11 -0.21 -0.01 -0.01 1.00 0.20 -0.33 0.05 0.19 -0.23
村上成俊 -0.39 -0.45 0.02 0.34 -0.14 0.38 0.06 0.16 -0.10 0.20 1.00 -0.32 -0.05 0.43 -0.32
松山まさじ 0.45 0.29 -0.52 -0.22 0.16 0.01 -0.53 -0.55 -0.49 -0.33 -0.32 1.00 -0.52 -0.30 0.12
森けんたろう 0.02 0.14 0.88 -0.52 0.21 -0.32 0.72 0.74 0.89 0.05 -0.05 -0.52 1.00 -0.17 -0.26
沖園リエ -0.31 -0.30 -0.20 0.51 -0.30 0.42 0.07 0.13 -0.33 0.19 0.43 -0.30 -0.17 1.00 -0.42
野田くによし 0.11 0.03 -0.26 -0.26 -0.27 -0.39 -0.20 -0.49 -0.16 -0.23 -0.32 0.12 -0.26 -0.42 1.00

 

Screenshot-20251201-at-173759Screenshot-20251201-at-173812 Screenshot-20251201-at-173822Screenshot-20251201-at-173832 Screenshot-20251201-at-173845 Screenshot-20251201-at-173856 Screenshot-20251201-at-173909 Screenshot-20251201-at-225403 Screenshot-20251201-at-225725

 

川元健一候補(国民民主党)と森健太郎候補(日本保守党)が関係する相関係数が高めであることが目に付いた。同じような地域で同じような得票傾向があるということだがなぜなのだろうか。
対応分析(参院選2025年福岡、選挙区選出議員選挙)

両候補の得票率の高い地域のリスト

Screenshot-20251201-at-182401

 

|

November 30, 2025

各地域の投票率と各政党の得票率との関係(参議院比例代表選出議員選挙2025年福岡)

Screenshot-20251130-at-181322

 

市区町村名 投票率男 投票率女 投票率計 前回投票率男 前回投票率女 前回投票率計
  門司区 53.57 52.51 52.99 47.76 48.49 48.16
  小倉北区 49.61 49.21 49.40 42.85 43.68 43.29
  小倉南区 52.06 51.16 51.59 45.24 44.95 45.08
  若松区 53.51 52.53 53.00 47.29 47.08 47.18
  八幡東区 54.27 54.19 54.23 49.51 50.61 50.10
  八幡西区 52.41 51.47 51.91 46.15 46.66 46.42
  戸畑区 54.41 55.39 54.92 47.84 49.77 48.85
  東区 55.89 56.66 56.30 47.60 49.13 48.40
  博多区 51.21 52.13 51.69 41.54 43.20 42.40
  中央区 57.93 57.04 57.43 49.11 48.87 48.98
  南区 57.43 56.62 56.99 48.87 49.08 48.99
  城南区 58.22 58.16 58.19 50.37 51.26 50.84
  早良区 59.30 58.70 58.98 51.25 51.92 51.61
  西区 59.15 58.01 58.54 50.36 50.54 50.46
  大牟田市 53.58 52.91 53.22 47.10 46.61 46.83
  久留米市 53.96 52.84 53.36 46.18 46.33 46.26
  直方市 55.48 53.86 54.62 49.39 48.82 49.08
  飯塚市 55.54 54.71 55.10 50.09 50.37 50.24
  田川市 52.71 51.06 51.82 49.04 49.06 49.05
  柳川市 54.50 53.24 53.83 46.15 46.95 46.58
  八女市 57.18 55.49 56.28 48.73 47.15 47.89
  筑後市 56.11 56.05 56.08 47.90 48.62 48.28
  大川市 54.17 52.57 53.32 47.20 46.94 47.06
  行橋市 57.10 55.32 56.17 50.68 49.37 49.99
  豊前市 61.52 58.29 59.80 55.68 54.51 55.06
  中間市 50.15 48.62 49.32 46.32 46.29 46.31
  小郡市 61.90 59.28 60.51 54.64 52.81 53.67
  筑紫野市 61.71 60.51 61.07 54.59 55.17 54.90
  春日市 61.00 60.34 60.65 52.49 53.54 53.04
  大野城市 60.99 60.67 60.82 51.44 52.45 51.97
  宗像市 62.22 59.70 60.89 53.97 52.61 53.25
  太宰府市 60.30 59.44 59.84 52.28 52.67 52.48
  古賀市 58.70 59.24 58.98 51.61 53.39 52.55
  福津市 60.33 57.51 58.82 53.41 51.73 52.51
  うきは市 56.02 54.14 55.02 46.95 46.96 46.95
  宮若市 55.65 53.72 54.64 51.70 50.14 50.88
  嘉麻市 53.88 52.76 53.28 49.10 49.12 49.12
  朝倉市 56.47 54.43 55.39 48.73 47.05 47.84
  みやま市 56.46 52.81 54.51 48.54 47.28 47.86
  糸島市 59.21 57.43 58.27 50.87 50.40 50.62
  那珂川市 56.53 56.46 56.49 48.35 49.15 48.77
  宇美町 53.29 55.05 54.20 45.88 48.44 47.21
  篠栗町 57.18 56.29 56.72 49.84 50.85 50.36
  志免町 53.16 53.27 53.22 45.61 46.98 46.33
  須恵町 51.68 52.36 52.03 42.52 43.44 43.00
  新宮町 60.84 60.15 60.48 52.66 53.87 53.29
  久山町 58.62 57.79 58.19 54.89 54.75 54.82
  粕屋町 54.85 55.60 55.23 46.27 48.59 47.45
  芦屋町 56.09 57.78 56.96 53.27 54.59 53.94
  水巻町 53.87 53.04 53.42 48.04 48.17 48.11
  岡垣町 61.29 58.03 59.55 55.20 53.44 54.26
  遠賀町 58.74 56.02 57.30 52.69 51.85 52.24
  小竹町 58.76 57.82 58.25 54.76 54.42 54.58
  鞍手町 58.94 58.68 58.80 52.39 53.12 52.78
  桂川町 56.06 55.86 55.96 51.52 51.09 51.29
  筑前町 56.82 54.92 55.82 48.11 48.17 48.14
  東峰村 65.33 62.62 63.90 60.40 58.12 59.19
  大刀洗町 56.70 53.88 55.22 48.97 47.74 48.33
  大木町 57.41 55.75 56.54 47.73 46.51 47.09
  広川町 56.94 57.21 57.08 48.22 49.27 48.76
  香春町 57.65 54.50 55.95 52.33 51.81 52.05
  添田町 56.51 55.95 56.21 55.12 56.08 55.63
  糸田町 52.34 52.59 52.47 50.96 50.22 50.56
  川崎町 48.75 49.28 49.03 45.21 46.81 46.07
  大任町 54.60 55.31 54.99 49.71 50.38 50.08
  赤村 58.15 55.35 56.66 54.97 53.47 54.17
  福智町 52.15 50.60 51.33 46.63 46.56 46.59
  苅田町 57.47 56.22 56.86 51.15 50.61 50.89
  みやこ町 58.14 53.58 55.73 53.25 49.21 51.10
  吉富町 59.23 57.60 58.37 53.80 52.51 53.11
  上毛町 63.92 62.53 63.19 59.81 58.91 59.33
  築上町 59.58 58.25 58.89 53.74 51.79 52.73

 

  市区町村名           投票率男        投票率女        投票率計    
 Length:72          Min.   :48.75   Min.   :48.62   Min.   :49.03  
 Class :character   1st Qu.:54.12   1st Qu.:53.19   1st Qu.:53.73  
 Mode  :character   Median :56.62   Median :55.55   Median :56.12  
                    Mean   :56.63   Mean   :55.57   Mean   :56.07  
                    3rd Qu.:58.80   3rd Qu.:57.80   3rd Qu.:58.30  
                    Max.   :65.33   Max.   :62.62   Max.   :63.90  
前回投票率男 前回投票率女 前回投票率計 Min. :41.54 Min. :43.20 Min. :42.40 1st Qu.:47.70 1st Qu.:47.25 1st Qu.:47.74 Median :49.61 Median :49.57 Median :50.03 Mean :50.06 Mean :50.03 Mean :50.05 3rd Qu.:52.53 3rd Qu.:52.47 3rd Qu.:52.52 Max. :60.40 Max. :58.91 Max. :59.33

 

 投票率と政党得票率の相関行列

  前回男 前回女 前回計 JCP JIP CDP SAN DPP SDP RS LDP NKP
投票率男 1.0 0.9 1.0 0.9 0.8 0.8 -0.3 0.3 0.4 0.0 0.2 -0.1 -0.4 0.4 -0.6
投票率女 0.9 1.0 1.0 0.8 0.8 0.8 -0.4 0.4 0.2 0.1 0.3 -0.2 -0.3 0.2 -0.5
投票率計 1.0 1.0 1.0 0.8 0.8 0.8 -0.4 0.3 0.3 0.0 0.2 -0.2 -0.4 0.3 -0.6
前回投票率男 0.9 0.8 0.8 1.0 0.9 1.0 -0.1 0.0 0.2 -0.4 -0.1 0.2 -0.1 0.5 -0.2
前回投票率女 0.8 0.8 0.8 0.9 1.0 1.0 -0.1 0.1 0.1 -0.3 -0.1 0.1 -0.1 0.4 -0.2
前回投票率計 0.8 0.8 0.8 1.0 1.0 1.0 -0.1 0.0 0.2 -0.4 -0.1 0.2 -0.1 0.4 -0.2
JCP -0.3 -0.4 -0.4 -0.1 -0.1 -0.1 1.0 -0.1 -0.1 -0.4 -0.1 0.2 0.1 -0.3 0.3
JIP 0.3 0.4 0.3 0.0 0.1 0.0 -0.1 1.0 -0.2 0.6 0.8 -0.3 -0.3 -0.6 -0.5
CDP 0.4 0.2 0.3 0.2 0.1 0.2 -0.1 -0.2 1.0 -0.2 -0.2 -0.1 -0.4 0.4 -0.3
SAN 0.0 0.1 0.0 -0.4 -0.3 -0.4 -0.4 0.6 -0.2 1.0 0.7 -0.6 -0.1 -0.5 -0.5
DPP 0.2 0.3 0.2 -0.1 -0.1 -0.1 -0.1 0.8 -0.2 0.7 1.0 -0.5 -0.4 -0.7 -0.6
SDP -0.1 -0.2 -0.2 0.2 0.1 0.2 0.2 -0.3 -0.1 -0.6 -0.5 1.0 0.5 0.1 0.5
RS -0.4 -0.3 -0.4 -0.1 -0.1 -0.1 0.1 -0.3 -0.4 -0.1 -0.4 0.5 1.0 -0.1 0.6
LDP 0.4 0.2 0.3 0.5 0.4 0.4 -0.3 -0.6 0.4 -0.5 -0.7 0.1 -0.1 1.0 0.0
NKP -0.6 -0.5 -0.6 -0.2 -0.2 -0.2 0.3 -0.5 -0.3 -0.5 -0.6 0.5 0.6 0.0 1.0


"JCP" 日本共産党、"JIP" 日本維新の会、"CDP" 立憲民主党、"SAN" 参政党、"DPP" 国民民主党、"SDP" 社会民主党、"RS" れいわ新選組、"LDP" 自由民主党、"NKP" 公明党

投票率の着目すると、公明党の得票率との負の相関が目につく。政党間の得票率の相関では、国民民主党と日本維新の会、及び国民民主党と参政党との間の正の相関、また、国民民主党と自由民主党との間の負の相関が注目される。連立を組んでいた自由民主党と公明党との間には得票率の相関はない。 

|

November 27, 2025

政党と候補者の区別について(衆院選2024年福岡11区)

Screenshot-20251127-at-110239Screenshot-20251127-at-110302

2024年衆院選福岡11区(1. 田川市、2. 行橋市、3. 豊前市、4. 香春町、5. 添田町、6. 糸田町、7. 川崎町、8. 大任町、9. 赤村、10. 福智町、11. 苅田町、12. みやこ町、13. 吉富町、14. 上毛町、15 築上町)

資料: http://rpubs.com/yutaka031/1365819
(RStudioのRPubsにおいて公開、2025-11-07)

 


 

福岡11区について見ると、政党のデータの場合、日本共産党(JCP)、社会民主党(SDP)、れいわ新選組(RS)が対応分析の図の同じ象限に入っている。自由民主党(LDP)は、それら3党とは対照的な位置にある。自由民主党と連立を組んでいた公明党(NKP)は、自由民主党(LDP)とは別の象限に位置している。国民民主党(DPP)と相対的に近い位置にあるのは参政党(SAN)である。候補者のデータで、田川市(Tagawa City)と対照的な位置にあるのが大任町(Oto Town, Ōtō)。また、福智町(Fukuchi Town)と築上町(Chikujo Town, Chikujō)が対照的な位置にある。

|

November 25, 2025

★データで探る福岡の選挙動向:メモの整理

本文書は、福岡県における選挙動向のデータ駆動型分析の核心をまとめたものである。分析は主に、対応分析と候補者超過達成比率(COR)という2つの統計的手法あるいは指標を用いて、政党間の関係性や候補者個人の集票力を解明することを目的としている。

以下のようなテーマが分析を進める中で浮かび上がってきた。

  • 3兄弟(SAN、JIP、DPP)に共通するものは何か
  • 自民党(LDP)と立憲民主党(CDP)に共通するものは何か
  • 自民党と3兄弟との関係
  • 自公連立(LDPとNKP)とは何であったか

対応分析

  1. 対応分析:参院選(比例代表)での各党の得票を福岡県の区市別にみると何がわかるのだろうか?(2025-09-14)
    この記事は、対応分析(Correspondence Analysis)という統計手法を用いて、日本の政党の立ち位置を分析した結果について述べています。公開されているグラフによると、自由民主党(LDP)と立憲民主党(CDP)は同じ象限に位置づけられており、一方、国民民主党(DPP)と参政党(SAN)、日本維新の会(JIP)が似た特徴を持っていることが示唆されています。この分析結果は、政党間の変動の約55%を説明する第1次元の解釈において重要である、と筆者は指摘しています。
    Screenshot20250917at20400
  2. 対応分析:軸形成へのプロファイル・ポイントの寄与、ポイントへの軸の寄与(2025-09-17)
    対応分析において、プロファイル・ポイントが軸の形成にどれだけ寄与しているか、また軸がポイントにどれだけ寄与しているかという、寄与度を取りあげています。 各ポイントが次元(軸)の構築に与える影響や、逆に各次元が各ポイントの位置づけにどれだけ関与しているかを理解することができます。
    Screenshot20250917at94728Screenshot20250920at190113
  3. 対応分析:福岡県郡部各町村の政党別得票(2025-09-17)
    この記事は、「福岡県郡部の政党別得票の分析」と題し、2025年7月執行の参議院選挙(比例代表)における福岡県内の郡部31町村の政党別得票数を統計的に解析したものです。
    記事では、日本共産党(JCP)や自由民主党(LDP)など9つの主要政党の得票データを基に対応分析(Correspondence Analysis, CA)を実施。これにより、各町村と政党の得票傾向の関係性や、地域ごとの政治的な立ち位置の違いを視覚的に考察しています。
    市部の場合と比較すると、立憲民主党(CDP)が第1軸において自由民主党(LDP)から離れて中心に移動し、日本共産党(JCP)と公明党(NKIP)の位置が第2軸の強さにおいて入れ替わっていることが観察されます。
    Screenshot20250917at81219
  4. 対応分析:福岡県内の全地域のデータ(参院選比例代表の各政党の得票数)(2025-09-17)
    この記事は、参院選比例代表における各政党の得票数を対象に、福岡県内全ての地域(14区、27市、31町村)のデータを対応分析した結果を報告しています。 具体的な分析結果の図や、分析の詳細を解説した関連記事へのリンクも掲載されており、福岡県の地域ごとの政党支持傾向を統計的に解析する枠組みと、そのデータ基盤を紹介する内容です。
    Screenshot20250918at192017
  5. 衆院選(2024年)福岡11区で何が起こったか?(note_2025-11-05)
  6. 福岡県における選挙動向の定量的分析:対応分析と候補者超過達成比率(COR)を用いた政党間関係と個人集票力の考察(note_2025-11-26))
  7. 福岡11区選挙分析:候補者超過達成比率(COR)と対応分析が解き明かす地殻変動(note_2025-11-27 )
    「候補者超過達成比率(COR)」は、当選した村上氏の党派を超えた安定的かつ圧倒的な個人力と、敗れた武田氏の支持基盤における地域的な脆弱性を数値によって鮮明にしました。一方で「対応分析」は、維新の会が新たな選択肢となり得た政治的ポジショニングなど、政党間の複雑な関係性を可視化しました。 なお、福岡11区における村上氏の集票力は、村上氏個人の魅力というよりも、有権者に戦略的投票を促す状況が存在したことに起因するという側面が大いにあったと考えられます。
  8. 政党と候補者の区別について(衆院選2024年福岡11区)(2025-11-27)
    Screenshot20251127at110239Screenshot20251127at110302
    2024年衆院選福岡11区(1. 田川市、2. 行橋市、3. 豊前市、4. 香春町、5. 添田町、6. 糸田町、7. 川崎町、8. 大任町、9. 赤村、10. 福智町、11. 苅田町、12. みやこ町、13. 吉富町、14. 上毛町、15 築上町)
    地域と政党得票数の関係とともに、地域と候補者得票数の関係を福岡11区について調べている。
  9. 各地域の投票率と各政党の得票率との関係(参議院比例代表選出議員選挙2025年福岡)(2025-11-30)
  10. 県内72地域の、男女別投票率、候補者相対得票率の相関行列(参院選2025年福岡)(2025ー12ー01)
  11. 福岡の選挙データから明らかになる3つの意外な事象(note_2025-12-02)
  12. 対応分析(参院選2025年福岡、選挙区選出議員選挙)(2025ー12ー03)
    Screenshot20251207at122806Screenshot20251203at231156_20251208082501 Screenshot20251207at75537
  13. 福岡参院選データが示した“3つの異変”:市部も郡部も揺らす、新たな政治潮流とは(2025-12-03)
  14. 福岡参院選データが示す静かな地殻変動(音声とグラフによる解説)(2025-12-04)

COR(候補者超過達成比率)と政党得票率

  1. 候補者がどれだけ政党の基盤票を超えて幅広い有権者の票を包含できたか(2024年衆院選福岡11区)。(2025-09-10)
    Screenshot20251110at150444 Screenshot20251110at150505 Screenshot20251110at162728
  2. The Candidate Inclusiveness Ratio: A Municipal-Level Analysis within a Single-Seat Constituency(note_2025-11-10)←衆院選2024年福岡11区について
    衆院選の小選挙区における候補者個人の集票力を、政党の比例代表票と比較して測る「(候補者)包含性比率」(=候補者超過達成比率)を定義し、福岡11区の2024年選挙結果を分析。 全候補者の比率が1.0を大きく上回る中、村上氏は安定した圧倒的な個人支持を示した。一方、武田氏は地域差が大きく、特定地域でのみ強い集票力を持つなど、候補者間の相対的な強さが明らかになり、選挙戦略策定に有益な分析ツールであることを示している。
  3. 候補者包含性比率(cir)について(note_2025-11-13)←参政党中田優子候補について(cirは後にCORと表記)
  4. 政党得票率と候補者包含性比率(cir)による市町村の類型化(note_2025-11-15)←立憲民主党野田候補について
    この文書は、参院選における立憲民主党の政党得票率(CDP_P)と、候補者の集票力を示す候補者包含性比率(cir)を用いて、福岡県内の市町村を有権者の投票行動に基づいて類型化する分析を試みています。(cirは後にCORと表記。) 特に、「低CDP_P / 高cir」の分類は、政党支持は低いが、当選可能性を考慮して候補者個人に投票する「戦略的投票」の影響を示唆しています。一方、「高CDP_P / 低cir」は、政党への高い支持が候補者への支持に結びついていない、政党支持と候補者支持の乖離がある状況を示しています。この分析は、日本の選挙制度下における複雑な投票パターンを解明することを目的としています。(cirは後にCORと表記。)
    1763134133urg8aexxtc2hpvwi6vdot7yk
  5. 「候補者包含性比率(cir)」の「候補者超過達成比率(COR)」への名称変更について(note_2025-11-16)
    「候補者包含性比率(cir)」を「候補者超過達成比率(Candidate Overperformance Ratio: COR)」に名称変更すること。この指標は、候補者個人の集票力が、所属政党の基礎的な比例代表票に対して、どれだけの「追加的な価値(上積み)」を生み出しているかを測定するためのものです。比率が1.0を超えることは、候補者が党の基盤を超えて広く票を集めていること(個人票のプレミアム)を示し、政党の基盤の強さと対比して候補者個人の強さを客観的に評価するツールとしての機能を、より直接的に表現するために名称が変更されます。
  6. 国民民主党候補者の超過達成比率(COR)について(note_2025-11-17)
  7. 2025年参院選(福岡)のNAKADA_CORの計算 (2025-11-19)
  8. 2025年参院選(福岡)のNODA_CORの計算(2025-11-19)
  9. 2025年参院選(福岡)のKAWAMOTO_CORの計算 (2025-11-19)
  10. 政党得票率とCOR(候補者超過達成比率)の関係を国民民主党、参政党、立憲民主党について比較(note_2025-11-19)←個々の候補者の両変数の関係を1つの散布図に描くこと
    17635287926slocaenfmpeyuofwkyxwghn
  11. 立憲民主党と国民民主党:COR(候補者超過達成比率)の比較(note_2025-11-24)
    立憲民主党の候補者は、政党基盤が弱い地域でも「戦略的投票」などにより突発的かつ強力な個人票の吸引力(高COR)を発揮する可能性がある一方、国民民主党の候補者は、政党基盤が弱い地域では個人票による上積みが限定的となる傾向が示されています。国民民主党は特定の産業(自動車総連)に強く依存した組織票の基盤を地域によっては保持していることもデータから読み取れます。
    1763943621p5xpdwajtlybselu7zer0nmj
  12. 福岡11区選挙分析:候補者超過達成比率(COR)と対応分析が解き明かす地殻変動(note_2025-11-27)
  13. COR(候補者超過達成比率)の定義式(note_2025-11-28)
    The COR( Candidate Overperformance Ratio) is defined as a ratio that compares the candidate's individual vote-gathering power (V_Cand) to the basic proportional representation votes of their affiliated political party (V_Party,Base)
    Screenshot-20251206-at-180345
    Screenshot-20251206-at-180653
    Screenshot-20251206-at-181120

自由民主党と公明党との関係

  1. 自由民主党と公明党との関係:参院選(比例代表)における両党の得票率の相関図(2025-09-15)
    Party_correlation_ldp_nkp_20251126183701 Screenshot20251120at64930_20251126184201
  2. 自由民主党と公明党の政党得票率と候補者超過達成比率(COR)(2025-11-19)
    Scatter_mts_shm_multi_20251126183501
  3. 政党得票率とCOR(候補者超過達成比率)の関係を自由民主党と公明党について比較(note_2025-11-19)
  4. なぜ?がわかる自公選挙協力:支え合いと不思議な関係のやさしい解説(2025-11-22)

自民党 (LDP)と立憲民主党(CDP)に共通するものは何か

  1. 自由民主党と立憲民主党との関係(2025-09-15)

自民党と「3兄弟」との関係

  1. 国民民主党、参政党と自民党:保守と右派の違い(2025-08-25)
  2. 参政党の支持者はどこからやってきたのだろうか? (2025-09-28)
  3.  


|

November 22, 2025

なぜ?がわかる自公選挙協力:支え合いと不思議な関係のやさしい解説

この記事は、自由民主党(自民党)と公明党の選挙協力が持つユニークさと、その裏に潜む複雑な問題を分かりやすく解説することを目的としています。一見すると単純な協力関係に見える両党ですが、なぜ「分析すると矛盾が見つかる」と言われるのでしょうか?その謎を一緒に解き明かしていきましょう。

--------------------------------------------------------------------------------

1. 基本のキ:自公選挙協力の「相互扶助」モデルとは?

自民党と公明党の選挙協力は、単にお互いを推薦し合うというレベルに留まらない、より構造化された「相互扶助」の関係に基づいていました。これは、両党がそれぞれの強みを最大限に活かし、安定的に議席を確保するための戦略です。

この「相互扶助」の具体的な内容は、主に以下の3つの柱で成り立っています。

  • 選挙区での協力: 候補者が一人しか当選しない小選挙区や参議院の1人区では、公明党の支持者が持つ票を自民党の候補者に集中させます。
  • 比例代表での協力: 政党名で投票する比例代表では、逆に自民党の支持者が持つ票を公明党に集中させます。
  • 候補者調整: そもそも選挙区で両党の候補者が出馬して票を奪い合うことがないように、事前に候補者を調整します。

この協力関係の原型は、26年前に自民党が、公明党を連立政権に引き入れるために交わした約束が元になっているとされています。

しかし、このシンプルな「票の交換」モデルだけでは説明がつかない、興味深いデータがあります。

--------------------------------------------------------------------------------

2. データが示す不思議:自民党と公明党、それぞれの「強み」の違い

2025年の参院選における福岡のデータ分析は、両党が全く異なる特徴を持っていることを明らかにしました。

自民党は「政党としての支持率」は相対的に高いが、公明党は「候補者個人の集票力」が非常に高い。

この発見は、「両党が全く異なる強みに依存して選挙を戦っている」ことを意味します。自民党は党のブランド力で戦う一方、公明党は候補者個人の力で党の基礎票を大きく上回る票を集める傾向があるのです。

では、この「候補者個人の集票力」とは何でしょうか?それを客観的に測るための特別なモノサシを見ていきましょう。

Scatter_mts_shm_multi_20251122192001

--------------------------------------------------------------------------------

3. 分析のモノサシ:「候補者超過達成比率(COR)」を理解しよう

選挙分析の世界では、単なる得票数だけでなく、候補者の「実力」をより深く知るためのツールが使われます。その一つが「候補者超過達成比率(COR)」です。これは「候補者個人の集票力が、政党の基本的な支持と比べてどれだけ凄いか」を測るための分析ツールです。

計算式は非常にシンプルです。

COR = (候補者の市区町村での得票数) ÷ (所属政党の同じ市区町村での比例代表得票数)

このCORの値が持つ意味は、次の通りです。

  • CORが1.0を上回る場合: 候補者が、所属政党の基本的な支持(比例代表票)以上に票を集めていることを意味します。これは「個人票のプレミアム」と呼ばれ、候補者個人の魅力や浸透力が高いことを示します。例えば、ある候補者のCORが1.20だった場合、それはその候補者が政党の支持層から得た票に加えて、さらに20%分の票を個人の力で上乗せできた、ということを意味します。
  • CORが1.0を下回る場合: 政党への支持の強さを、候補者個人が十分に活かしきれていない可能性を示唆します。

このCORというモノサシを使うと、自民党と公明党の協力関係に潜む、さらに興味深い「パラドックス」が見えてきます。

--------------------------------------------------------------------------------

4. 分析上のパラドックス:協力しているはずなのに、なぜか生まれる「矛盾」

自公の選挙協力モデルを、先ほどのCORの計算式に当てはめて考えてみましょう。理論上、選挙協力は両党のCORに次のような影響を与えるはずです。

選挙協力による影響(理論)

CORへの影響(予測)

自民党

選挙区で公明党の票が上乗せされる

候補者の得票数(分子)が増えるため、CORは押し上げられるはず

公明党

比例区で自民党の票が上乗せされる

政党の比例票(分母)が増えるため、CORは押し下げられるはず

ここに、分析の面白さがあります。理論上、公明党は自民党から「助けてもらう側」なのでCORは下がるはずなのに、実際のデータでは、助ける側であるはずの自民党よりもCORが「高い」のです。このねじれこそが、自公協力の謎を解くカギとなります。

このパラドックスが示唆する可能性は、主に2つ考えられます。

  • 自民党支持者が比例で公明党に投票するという行動が、想定されているよりも限定的である可能性。
  • あるいは、それを上回るほど、公明党の候補者個人の集票力が極めて強力である可能性。

この謎を解くもう一つのカギは、両党の支持者がそもそも「競合」していたのかどうか、という点にあります。

--------------------------------------------------------------------------------

5. もう一つの核心:支持層が重ならない「非競合関係」

Screenshot20251120at64930

もし両党が同じ有権者を奪い合っているなら、一方の得票率が高い地域では、もう一方は低くなる「負の相関」が見られるはずです。しかし、データを分析すると驚くべき事実が浮かび上がります。

参院選2024年の福岡県の地域ごとの両党の比例得票率を分析した結果、「ほとんど相関が見られない(=無相関)」という核心的な知見が得られました。

この「無相関」が意味するのは、「片方の党の得票率が高い地域でも、もう片方の党の得票率が高いわけでも低いわけでもない」ということです。ここから導き出される最も重要な結論は、両党はそもそも同じ支持層を奪い合っておらず、長年の選挙協力の結果、互いの支持基盤が重ならない「棲み分け」が成立している、ということです。分析によれば、一部の郡部地域で例外は見られるものの、それらを除くとこの「無相関」という結論はより強固になります。

分析レポートではこのユニークな状態を、両党が「相互に競合することがない世界に存在している」と表現しています。

これらの分析結果を総合すると、自公の選挙協力の全体像が浮かび上がってきます。

--------------------------------------------------------------------------------

6. 結論:高度に設計された、補い合う関係性

この記事で明らかになった、自公選挙協力の核心を3つのポイントで整理します。

  1. 強みの違い 自民党は「政党としての支持」、公明党は「候補者個人の高い集票力(COR)」という、全く異なる強みを持っています。
  2. 協力の矛盾 単純な票の交換モデルでは説明できない「分析上のパラドックス」が存在し、協力関係が非常に複雑であることを示唆しています。
  3. 支持基盤の棲み分け 両党の支持層は競合しておらず、長年の協力関係を通じて、互いに干渉しない独自の政治的生態系を築き上げてきました。

以上の点から、自公の選挙協力は「互いに競争するのではなく、それぞれの強みを活かして相互に補完し合うことで機能する、高度に設計された政治的メカニズムである」と結論付けられます。

ただし、この関係は盤石ではありません。もし連立が解消された場合、その影響をより強く受けるのは、公明党の協力なしには過半数獲得が難しくなるとされる自民党である、という予測も存在しています。近年の報道では、自民党から公明党への比例票の融通が約束通りに行われていないとの指摘もあり、この協力関係が盤石ではなかったことを示唆しています。この複雑で絶妙なバランスの上に、自民党と公明党の連立政権は成り立っていたのです。


|

ミカンとレモンと柿

Img_5169 Img_5167

|

November 20, 2025

小倉駅

Img_5162 Img_5163

|

«政党得票率とCOR(候補者超過達成比率)の関係