ロナルド・ドーア氏の講演
最近、ロナルド・ドーア著(石塚雅彦訳)『働くということ:グローバル化と労働の新しい意味』(中公新書、2005年)を、いくつかの箇所で行間に線を引きながら読んだ。第5章「市場のグローバル化と資本主義の多様性」の最後に近いところで、日本においては「資本提供者と労働者間の分配のバランスは、慣習の惰性によって維持されて」きたが、それは、「経営者階級の価値観と責任意識の継続に依存し」ているものであり、「そういうこれまでの協調的価値や責任感」が、「グローバル・エリート」の増加によって揺らぎ始めている、と述べている。
調べてみると、2005年4月28日に以下のような講演も行われていた。
JILPT国際フォーラム「市場個人主義の時代」
-ロナルド・ドーア氏(ロンドン大学名誉フェロー)講演-
(講演録)
http://www.jil.go.jp/event/ko_forum/kouenroku/20050428_2.htm← リンク切れ
「仕事の価値イコール価格という一連の思想を、私は市場個人主義と言ってもいいんじゃないかと思います。」(上記講演録からの引用)
「英語でよく言いますけれども、「Economists are people who know the price of everything but the value of nothing」。プライスとバリューは別なものであるという一般人の常識によることわざですが、学者に言わせれば、それは当たり前。同じものであるという考え方がますます浸透してきて、一般市民の何が公平であるかの常識に影響を与えてきているのではないかと思います。」(同上。上記引用よりも少し前の部分。)
ドーア氏の本を読んでみようかと思う人には、YOMIURI ONLINE(読売新聞)の下記の解説(書評)が参考になる。
http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20050523bk05.htm←リンク切れ
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