読み始めた本の中にあった気になる言葉。「自分のすることに対する人間の興味は、報酬を与えられると一般に減退する。」という文がその後に続いている。
アルフィ・コーン(田中英史訳)『報酬主義をこえて』(叢書・ウニベルシタス704、法政大学出版局、2001年)104ページ。原題は、「Punished by Rewards: The Trouble with Gold Stars, Incentive Plans, A's, Praise, and Other Bribes」。
古いジョークがあるという。「学校帰りに家の前を通りかかる悪童どもに毎日悪態をつかれていた老人」の話である(同書、105~106ページ)。子供たちは、悪態をつくことに報酬(最初は1ドル)を老人から受け取ったことから、それが金のためだと考えるようになり、報酬をわずか(1セント)しかもらえなくなったときには、悪態をつくことに興味を失ってしまいいなくなったということである。この話もよくわかる気がする。「サラリーマン」にとっては気になる話だ。
[追記]
アルフィー・コーン(Alfie Cohn)のウェブページがあった。
http://www.alfiekohn.org/index.html