「自分が体験した感動や悲しみを伝えていく」
少し前に本間龍さんの本を読んだ。
本間龍『転落の記:私が起こした詐欺事件、その罪と罰』(飛鳥新社、2012年1月)である。
その中に次のように書いてあって、これは、本間龍さんだけのことではなく誰にでも当てはまることではないかと思った。
私がこの目で見たものは、私にしか表現できない。だから出来うるなら、私は自分が体験した感動や悲しみを伝えていく仕事をしたいと考え、本を書くことを目標に再び歩み出した。 (247ページ)
誰でも本を書くことができるというわけではないが、「自分が体験した感動や悲しみを伝えていく」ということは、誰でもそれぞれのやり方でやっていくべきなのだろうと思った。
刑務所に収容されたりすることは、誰でも経験できることではないが、「極限状況」に近いことを経験することはあるだろう。少なくとも、主観的には。
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