ネイバーフッド内で観察される相互作用の実際のパターンに影響を与える要因
たまたま、昔書いたメモ(Evernoteの中のPDFファイル、元々はHTMLファイルであったもの)を発見した。MARTIN BULMERという人の本からの抜き書きで、ネイバーリング(ネイバーフッド内で観察される相互作用の実際のパターン)に影響を与える要因についてのものであった。本は、家の中のどこかにあるはずなのだが、簡単には見つかりそうにない。
このような種類の研究というのは、今でも誰かがやっているのだろうか。おそらく、英国の場合と日本の場合とでは共通することもあるだろうが、共通しないこともあるはずだ。もちろん、都市の内部でも、例えば旧市街と新興住宅地とでは大きな違いがあるだろうが。
ネイバーリング(ネイバーフッド内で観察される相互作用の実際のパターン)に影響を与える要因
(1)その居住地区が作られてからの経過年数と特定の世帯の居住年数
(2)近接性(すぐとなりと隣の通りでは違う)
(3)年齢とライフ・サイクルにおける段階(小さい子供の有無、共働き)
(4)性差(男は、仕事や、趣味、パブなどに世界がある)
(5)個人の歴史(生活史)
(6)パーソナリティ
(7)階級差
(8)私的生活の重視の傾向
(NEIGHBOURS_The work of PHILIP ABRAMS, MARTIN BULMER, CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESS,1986.)
<言葉の区別>
「ネイバー」:互いに近くに住んでいる人。
「ネイバーフッド」:「ネイバー」の住んでいる範囲。
「ネイバーリング」:「ネイバーフッド」内の実際の相互作用のパターン。
「ネイバーリネス」:隣人の間の積極的な関係。(a)相互の訪問、レジャーやレクリエーションのための 外出。(b)隣人に対する好意的な態度。
「潜在的ネイバーリネス」:ニードが生じたときに積極的な行為となって現れる、隣人に対する好意的な態度。
「b. 社会」カテゴリの記事
- 租税帰着(2025.06.04)
- 「大きな政府か小さな政府かという議論は無意味」(正村公宏)(2025.05.22)
- 減税ポピュリズムが見落としていること(2025.05.02)
- 市場原理主義の「小さな政府」路線では、国民の生活を守ることはできない。(2025.04.15)
- 厚生労働省のウェブサイトに「旧ソ連及びモンゴル抑留中死亡者名簿」というのがあった。(2025.04.13)