憲法改正を唱えているグループの多くは、「保守」というよりも「極右」というべきなのではないか。
「保守—革新」というスケールが政治意識に関して今でもあるが、何を保守するのか、何を革新するのかがはっきりしていないと使えない。自民党——リベラル・デモクラティク・パーティと称されている——の場合には、戦後的なものを尊重する人はいるはずだが、戦前的なもの(皇国史観など)に回帰しようとする人が目立ってきている。日本の「宗教右派」を構成する日本会議と統一教会の影響だったのだろうか。
憲法改正を唱えているグループの多くは、「保守」というよりも「極右」というべきなのではないか。あるいは、戦後的なものを破壊しようとしているという意味では「革新」とも言えるかもしれない。さらに、「民営化」「行財政改革」「小さな政府」などを掲げる人びと が「革新」というイメージで受けとめられていることもある。大阪などで「身を切る改革」を主導する勢力が歴史的文化財の保護に冷淡であることも興味深いことである。
最近よく使われる「保守—リベラル」は、1つの次元をはかるスケールとは考えにくい。「ライト—レフト」は、表面的には、1次元的スケールのように見えるが、「政権党」の性格を明確に把握できていないと使えない。

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