門司港地域複合公共施設の建設を優先する北九州市に対する市議会各会派の見解についての毎日新聞の記事


イコモスが発した「ヘリティジアラート」に応じず施設建設を優先する北九州市に対する市議会各会派の見解について毎日新聞(2024年10月9日)が取りあげている
9月4日に発出されたアラートは、市に遺構解体の中止とイコモスとの協議を求めたが、市は応じていない。アンケートでは(1)アラートに対する市の姿勢をどう考えるか(2)議会としてアラートへの見解を示す必要性の有無――の2点を尋ねた。
「自民・無所属」と「公明」は、両方の質問に回答をしなかった。「ハートフル」も同様であった。 「共産」、「村上聡子」、「井上真吾」は、市の姿勢を問題視し、議会としての審議をおこなうべきとの回答であったようだ。 「維新」は、市の姿勢の適否についてはっきり述べることなく、「さまざまな意見に耳を傾け、総合的な判断を検討する必要がある」と答え、2番目の質問に対しては、問われていること(議会での議論の必要性の有無)に触れずに「議案に上れば……」と答えたようだ。 「変革と未来」は、「問題と思わない」と「どちらとも言えない」、「若松を愛する会」は、両方の質問に「どちらとも言えない」。
「問題と思わない」という回答は、「変革と未来」の最初の質問に対するものだけであり、「そもそも専門家の意見など聞く必要はない」(井上純子市議)という考え方で一貫しているようだ。
記事では、回答をしなかったことを「回答を控えた」と表現している。控える必要はないはずなのでどういうことなのかと思う。「どちらとも言えない」という回答も何のことかわからない。初代門司港駅遺構の破壊についてイコモスから北九州市に対して警告が発せられているのに、議会で取りあげるかどうがということについてさえ簡単には結論を出せないということなのだろうか。
門司港駅遺構 アラート応じず 施設優先の北九州市対応 市議「問題視せず」大勢 毎日新聞アンケ /福岡 | 毎日新聞
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