参政党の支持者はどこからやってきたのだろうか?
参政党の支持者基盤の源泉に関する分析をまとめたものである。主要な結論として、参政党の支持率急伸は、従来「支持政党なし」と回答していた層からの移行が主な要因である可能性が高いと示唆される。 一部報道では、支持率上昇分の半数が国民民主党からの流入であるとされているが、本分析ではその見解に複数の疑問を提示している。根拠として、引用されているサンキーグラフのデータが一般的な世論調査の結果と乖離している点、また福岡県内の選挙データでは参政党と国民民主党の得票率に正の相関が見られ、支持者層が競合するよりもむしろ類似している可能性が指摘されている。 さらに、2025年6月から9月にかけての年代別支持動向では、60歳未満の「支持政党なし」層が減少しており、これが参政党支持へと移行した可能性を補強する材料となっている。
上図で、LDPは自由民主党、DPPは国民民主党、SANは参政党、NPSは「特になし」を意味する。推測だが、参政党の支持者は、「(支持する政党が)特にない」という人びとであったのではないだろうか。「国民民主党から参政党に票が移動」(JX通信社代表の米重克洋氏)ということではなく。
上記のサンキーグラフをもとにした以下のような解釈もある。しかし、サンキーグラフの各政党の長さ(サンプルでの支持率)が、普通の世論調査のデータとかなり食い違っているように見える。たとえば、「4〜5月」のところで、自民支持と国民民主支持とが同じぐらいと表示されている。「国民民主からの流入」というのは正確にその量が把握できていないのではないだろうか。
参政に投票するとしていた人は、2~3月には1.2%、4~5月でも1.4%だけだったが、今月[2025年7月]18日には7.4%と急増。数カ月で5.3倍になり、政党別の順位も8番から4番になった。増えた分の半数は国民民主からの流入だった。"
参政の急伸、半数は国民民主から流入 比例区投票先、ネット意識調査(朝日新聞)
以下に示したのは、福岡県内区市町村の参政党と国民民主党の得票率(2025年7月参院選比例代表)の相関図である(参政党と自民党の得票率も示した)。全体として、参政党の得票率が高かったところは国民民主党も得票率が高かったわけであり、たとえ参政党への移動があったとしても、国民民主党からの支持者の移動が参政党の得票率の上昇の主な要因とは考えにくい。 つまり、もし国民民主党の支持者が大規模に参政党へ移動したのであれば、両党の得票率には負の相関が見られる方が自然であり、正の相関という結果は、参政党の得票増の主因が国民民主党からの直接的な支持者移動であるとは考えにくいことを示している。 ただし、両政党が類似の政策スタンスや支持層を持ち潜在的に競争関係にある可能性は否定できない。
福岡県内72区市町村における政党別得票率(参院選比例代表)の散布図
2025年6月時点では、参政党の支持率は全体で1.9%であった。70代と80歳以上にデータが少なく欠損値扱いとなっているので年代別支持率は表示していない。

6月と9月の間で、自民党の場合、40代と60代における支持率の低下が著しい。ただし、それよりも重視すべきなのは「(支持政党が)特になし」が、60歳未満で減少していることであろう(70代で増加しているのはなぜだろうか)。
a: 18-39
b: 40-49
c: 50-59
d: 60-69
e: 70-79
f: 80-
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