➔町内会とその上部団体

July 14, 2023

町内会とその「上部」団体について書いた記事のリスト

町内会とその「上部」団体について書いた記事のリストを作成した。1番目から5番目までは、noteで公表したもの。6番目以降は、@ニフティのココログで公表したものをホームページサービスのサイトに印刷用としてアップロードしたもの。内容は、公園清掃不参加の出不足金や緊急連絡網、補助金と「上納金」、校区自治連合会・区自治総連合会・北九州市自治会総連合会のことなど。

北九州市自治会総連合会規約には、「美しい風習を育てる」というような、「醇風美俗」という言葉を連想させる時代錯誤的な表現とともに、「市の末端行政の充実」という一面的なとらえ方が出てくるのだが、そういうとらえ方ではなく、「草の根のレベルの民主主義」とか、「民主主義の学校」という趣旨で関心を持ってきた。(なお、同規約の中には「自主的に組織活動を助長し」という不可解な表現も見られる。組織活動を「自主的に助長する」というのは意味が通らない。)

  1. 「出不足金」について(2021年10月2日note)
  2. 町内会規約と校区自治連合会規約の比較(2021年10月4日note)
  3. 町内会とその「上部」団体との関係: 校区分担金と市政連絡事務委託料をめぐって(2023年5月29日note)
  4. ある町内会の単年度収支から辿っていって考えたこと: 校区「社協」・校区自治連合会・区自治会総連合会等との会計上の関係(2023年5月31日note)」
  5. 町内会・自治会の「上」に存在する組織(2023年6月29日note)
  6. 「まちづくり協議会」の新役員が選出されたことを「市民センターだより」(6月1日号)で知って考えたこと(June 07, 2023)
  7. 村上春樹『職業としての小説家』(新潮文庫)あるいは「民主主義の学校」について(June 16, 2023)
  8. ピラミッド型組織を連想させる「緊急連絡網」について(June 21, 2023)
  9. Rehearsal for hybrid procedures in the Chamber of the House of Commons(June 29, 2023)
  10. 校区という言葉について(July 08, 2023)
  11. 役員の選出方法等からとらえた校区自治連合会・区自治総連合会・市自治会総連合会の間の関係について(July 12, 2023)
  12. 五十嵐敬喜「マンションは生き延びられるか?」(『世界』8月号)を読んで(July 13, 2023)

  13. PDFファイルのダウンロード

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July 11, 2023

「校区」団体の関係者から知りたいことは、まず、市政連絡事務委託料の処理等であること

6月7日に書き始めた記事がある。最初は、「まちづくり協議会の構成と役員」というタイトルであった。 加筆修正を重ねていって、「『まちづくり協議会』の新役員が選出されたことを『市民センターだより』(6月1日号)で知って考えたこと」というタイトルになった。

取りあげた内容について確認するために関係者に連絡をしてみた。Eメールで記事へのリンクを送るだけでは失礼だと思い、これまでに2度、市民センターに行き、印刷したものを関係者に渡したりした。意図していることは、住民の自治組織や草の根レベルの民主主義の研究ということであって、関係者を批判したりすることが目的ではない。2年前に町内会の会計を1年間やってみて気づいたことや疑問に思ったことが探究の出発点になっている。

今のところ、私が書いた内容について反論等を頂いていないので、どういうことなのだろうかと思っている。「推測」を書いたところなどがあるので是非とも回答を頂きたいと思っている。もちろん、文書よりも、出かけていって説明をお聞きすることを望んでいる

記事の内容を隅から隅までチェックすることをお願いしているわけではない。焦点を絞って、まず、①防犯分担金の額、②市政連絡事務委託料の処理、③県広報紙配付委託料の処理の3点について知りたいとお伝えしている()。それ以外のことについては、見解の相違という結果になるのかもしれない。

「まちづくり協議会」を含む校区3団体のことに関心を持つことができたので、その延長線上に、区自治連合会や北九州市自治会総連合会の存在に気づくことができた——校区は「自治連合会」、区は「自治総連合会」、市は「自治会総連合会」と文字が1つずつ増えていく。

それらの「上部」団体については、関係者に確認しなくても分かることがあった。例えば、校区自治連合会では、決算報告書等の中に、会議費とともに、役員手当の記載があるが、区自治総連合会、市自治会総連合会の場合には、役員手当の記載がないこと、市自治会総連合会の規約は、いつの時代のものかと思うほど場違いな表現(例えば、「美しい風習」とは、「醇風美俗」のことであろうか)がいくつもあること、校区・区・市の3層の中で下から上への拠出金のシステムがあるとともに、「上意下達」の発想が強く見られることなどを知ることができた。

上部団体が関わる事柄については、校区団体の関係者に尋ねるだけでは不十分であろうが、今のところ、そこまでで様子を見ている。

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June 03, 2023

町内会とその「上部」団体との関係を会計上の記述に注目して分析した。

各世帯から集めた「町内会費」に相当する額が、役員手当と上部団体(校区社協と校区自治連合会)への拠出金に充てられていることには驚いた。また、この2つの項目が、町内会予算において支出の第1位(約22万円)と第2位(約11万円)を占めていることにも。
この「上部」団体の決算報告は、単位町内会で配られたりすることはなく、回覧版で回されることもない。そのような団体では、「住民主体」とか「住民から構成されている」とかいうキャッチフレーズがしばしば使われるのであるが。
(町内会とその「上部」団体との関係: 校区分担金と市政連絡事務委託料をめぐって)
以下は、小倉南区自治総連合会の令和3年度の決算報告、令和4年度の予算である。収入の部の「会費」が各校区からの拠出金であろう。
収入としては、会費の4倍近くの「助成金」が計上されていて、極めて公共性の強い団体であることがわかる。「手数料」についてはこの決算書からは把握できないが、令和2年度の決算書によれば、「県広報紙配付委託料」が中心のようだ(令和2年度の場合、2,683,400円)。
逆に言えば、極めて公共性の強い団体でありながら、「下部」の団体、町内会加入世帯——校区自治連合会と町内会・自治会は市政連絡事務委託料を配付されている——からの拠出を当てにしている点が、理解しがたいところである。
(ある町内会の単年度収支から辿っていって考えたこと: 校区「社協」・校区自治連合会・区自治総連合会等との会計上の関係)

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