複合公共施設整備事業と初代門司港駅遺構(PDF)
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2. 資料リスト
3. 市⺠の主張
4. 市議会でのやりとり
6. 市教育委員会が⽂化財保護審議会への諮問をおこなわないと決定
8. 文化財保護のしくみ
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2. 資料リスト
3. 市⺠の主張
4. 市議会でのやりとり
6. 市教育委員会が⽂化財保護審議会への諮問をおこなわないと決定
8. 文化財保護のしくみ
「カルテルや談合は、事業者にとって、いわゆる企業努力をしなくても簡単に利益が得られる方法である。」
「談合が存在する場合には、入札参加資格や仕様書に対する質問はあまり多くはなく、また、質問の内容にも多様性がないのである。したがって、入札参加資格や仕様書に対する質問の少なさ、内容の非多様性から談合の存在を確認できるのである。」
「指名競争入札の場合には、指名された業者が入札に参加しないと発注者に『受注意欲がない』と判断されて、その後に行われる入札において指名されないおそれがあるので、指名業者全員が入札に参加して ......」(注1)
「長野県の例は、一般競争入札を全面的に導入し入札・契約手続きから恣意性を一切排除すれば、『天下り』を完全に排除できることを実証した ... ところが、... 恣意性の入り込みやすい技術提案評価型・総合評価方式を導入すると、それまで影を潜めていた「天下り」が復活する ...... 」(コラム:一般競争入札の全面的導入で『天下り』を根絶させた長野県)
「随意契約には、『見積合わせ』と『特命随意契約』の2種類があり、競争性の有無の観点から見ると、両者は全く異なった性質を有している。」
「『特命随意契約』は、取引の相手方をあらかじめ発注者が決め、この者と相対で価格を決める仕組みであり、競争は一切排除される。」(注2)
「(特命随意契約は、)首長が自分の有力な支持者に優先的に自治体の建設工事等を発注するとか、契約担当者等が、将来の天下り先を約束してくれた業者に優先的に建設工事等を発注するなどの便宜を図ることが可能になる。」
(1) 指名業者が入札に参加し1社以外が予定価格と同額を提示するというケースが北九州市で最近何件もあった。 ➔2023年10月以降の指名競争入札(工事監理業務委託)
(2) 発注者が仕様を示さず、予め決定した複数の候補者にプロポーザルをさせて委託先を選定するという方式を北九州市は「高度な知識プロポーザル方式」と呼び「特命随意契約」を結んでいる。
「SNSの現状分析やトレンド、各媒体の仕様等をふまえた、より効果的な運用提案や、魅力的な投稿画像の作成には、SNSに関する高度な知識と、専門的な技術を必要とする。上記の理由により、当該業務の委託先の選定にあたっては、本市が仕様を決定するよりも優れた成果が期待できる『高度な知識プロポーザル方式』を採用した。その結果、最も優れていた一般社団法人 まちはチームだと特命随意契約を締結した。」
➔随意契約とは何か?
"談合を助長しているのが、国による公共事業の補助金と、公共事業を地方債でまかなった場合に、その償還財源に地方交付税を充てるという地方財政制度である。この制度の下では、地元の住民は利益に見合った費用を負担することなく、公共施設からの利益を享受することができる。そのため、住民が公共事業に関して、その負担に見合った受益があるかどうかをチェックする誘因がなくなってしまう"(「ただ酒の法則」)。
"ある複数の業者や地方公共団体職員によれば、指名されるためには地方議員に指名料を、落札に対しては落札料を払うのが普通だという。業界では、指名料と落札料の支払いを「保険」と呼び、地方議員のことをバッジをつけている人という意味から、隠語で「バッジ」と呼んでいる。 こうして「バッジ」と業者とが癒着し、業者は指名料や落札料という名の「保険」をかけて、指名グループに入れてもらう。逆に、業者の方は、いわゆる集票マシーンとして献金し、投票時はきちんと業界をまとめて投票する。こういう「レント・シーキング」の仕組みが確立しているのである。
(中略)
地元の業者を優先的に指名するという「地域要件」がある。これにより、発注者の役所のOBが地元業者に天下り、地元業者は天下りを受け入れる見返りに、公共事業を受注するという癒着が生まれる。"
岩田規久男氏の本は2003年に出版されたものなので、その当時の事情について書いているはず。調べてみないとわからないが、何らかの対策がとられて、その後は違ってきているだろうか?
「考古学者が遺跡の中に保護すべき財産を見いだし、整備主体を破壊者とみなす一方で、整備主体は遺跡の中に、自分たちが犠牲になる不測の事態としての考古学上のリスクの現実化を見るのである。」(「日本における埋蔵文化財包蔵地の『隠れた瑕疵』問題」)
— 久末弥生『考古学のための法律』(日本評論社、2017年)
「JR跡地の購入」で、市の総事業費の縮小、財政の縮減、JRとともにおこなうまちづくり—— 中島慎一市議の発言。
大庭千賀子企画調整局長(現在は副市長)が、土地購入の協議をJR九州とおこなうことを約束。「総事業費の縮減」にも言及。
中島慎一市議が、「ぜひ、… 購入の方向でいってください」と要請。
JR九州が、「隠れた瑕疵」のある土地を北九州市に売ったということか? それとも、北九州市が、「隠れた瑕疵」のある土地をJR九州からあえて購入したということか?
「JR九州用地問題では、2021年2月議会の本会議[太字は引用者]で、自由民主党無所属の会の代表質疑で、思い切って市がJR跡地を購入する、それは財政の縮減になると思うと質問があり、これに対して市の企画調整局長は、当初、JR九州さんの全体の基本的な考えとして駅周辺の所有地につきましては売らないということで、賃貸でこれまで協議を進めてきた。こちらもいろいろ協議を進めている中で、もしもJR九州さんが市の要望によって購入についても協議に乗っていただけるということであれば、総事業費の縮減につながる可能性がございますので、まずは協議をさせていただきたいという答弁がされ、この質問を契機に借地から土地購入に急遽かじを切ることになり、その翌年の2月にはJR九州からの土地購入を市は公表いたします。」(令和4年10月14日、公述人3番の発言)
下記の表によれば、審議会の設置根拠が文化財保護法である18市において、市長に移管しているのが、堺市と神戸市の2市、教育委員会がおこなう事務及び執行としているのが9市、「補助執行」の形を採用しているのが7市。その18市において「建議」の規定があるのは7市(札幌市、新潟市、浜松市、さいたま市、横浜市、相模原市、岡山市)で、他の11市では、その規定がない——設置根拠が文化財保護法であるのにそれが規定されていないということは文化財保護法第190条に違反している。
地方自治法を設置根拠としているのは、20市の中で北九州市と広島市の2市のみであり、また、両市とも、(教育委員会に文化財保護の権限を残しつつ)補助執行の形を採用している。(ただし、北九州市は、実質的に市長部局に文化財保護の重要な権限を移管しているので、文化財保護法に基づく文化財保護審議会が必置のケース。)
➔文化財保護のしくみ

北九州市は山下設計・久保建設設計による建物の実施設計を変更せずに進もうとしてきたのだから、文化財としての価値を毀損しない形での「現地部分保存」はほとんど不可能であった。「全面保存か解体か」という「2項対立」になったのはそのためだ——「部分保存」の可能性をつぶしてきたのは、文化財保護のルールを無視して初代門司港駅遺構の破壊を強行してきた北九州市であり、「保存運動」のありかたが批判されるとしたらそれは的外れだ。残念ながら、専門家や市民の声に教育委員会や都市ブランド創造局は耳を傾けることはなかった。高潮浸水想定区域に指定されている場所に複合公共施設を建設することに対する批判も無視されてきた。指名競争入札や随意契約が実施されていったから、途中で立ち止まる態勢になかった。
「ちゃんとした調査」だけでいいとは思えない。やはり、重要なところを現地保存するべきであった。そのためには、山下設計と久保建設設計のおこなった実施設計を大幅に修正する必要があった。しかし、それは市当局の選択肢になかった。そして、「既存構造物」とりこわし工事が進められ、その工事監理業務委託は、「慣例」的にその山下設計であった。


「門司港のある日」
(初代門司港駅関連遺構,北九州市門司区清滝2丁目,2024年10月19日撮影)
「旧門司駅遺構の発掘調査の一般向け現地説明会」が開催された。
市主催のものとは別に市民団体による「勉強説明会」も門司生涯学習センター3階会議室で開催された。市民団体とは、「初代門司港駅跡の保存を求める会」と「門司・北九州の未来を考える会」。
「文化財保護史の汚点」 北九州市の“国史跡級”遺構が解体されたhttps://t.co/GfyxR4QnPt
— 毎日新聞 (@mainichi) January 5, 2025
国内外の専門家が「国史跡級」と評価し保護を求めた遺構は、なぜあっけなく取り壊されたのでしょうか。
日本初の鉄道堤は保全不十分 歴史的遺構 開発と保護、難しい両立 | 毎日新聞 https://t.co/wlitpUskHu
— Yutaka (@mbrmghm) January 5, 2025